不動産投資の正しい方法

不動産登記

不動産投資と聞いて、はじめに思い浮かべるのは何でしょうか。あやしい、だまされる、大損をする、お金持ちがやっている、などなど・・・。一面においてはどれも間違いではないと思います。ただし、それらは投資を勧めてくる業者に言われるがまま、リスクも考えずに目の前の利益だけを追って物事を進めて行った場合に起こります。また、必ずしも高額な不動産ばかりでもありません。
巷では不動産投資についてこれらのような良くない噂が跋扈していますが、要点を抑えて適切な物件を選択すれば不動産投資に勝る資産運用は無いと思います。

ここでは、不動産投資を行うにあたっての利益とリスク、そしてリスクを最小限に抑えるための方法を書きますが、これらを全て読んでも、やはり不動産投資に対する不信感・拒絶感が拭えない方もいらっしゃいます。その方は、そもそも不動産投資に向いていない方だと思いますので、他の資産運用を行ったほうが賢明です。なぜなら、不動産投資というのは、物(土地・建物)や人(賃借人・仲介業者・建設業者)とのつながりが必ず介在します。そして、不動産投資は基本的に長期間行ってはじめて成果が得られるものです。
また、どうしても避けられないリスクも存在します。それらも全て含めて興味のある方が不動産投資に向いていると言えるでしょう。何事もご自身の感覚を大切になさって下さい。

毎月5~10万円のプラス収入

不動産投資で大儲けしてやろう!そういう方法は、こちらで推奨する不動産投資ではありません。それほど大儲けは望んでいなくて、毎月の収入が少し増えたらうれしい、そんな少しのよろこびを感じたい堅実派の方向けの不動産投資のお手伝いをしています。
例えば、30代~40代では毎月のおこづかい目的で、50代~60代では引退後の自分年金として不動産投資を実践してみてはいかがでしょうか。インターネット広告や書籍などでは「不動産投資で年商1億円!」「サラリーマンから悠々自適な大家業に!」など、あまり現実味のない言葉が飛び交っています。不動産投資をやってみたいが、「それ、みんな本当にできるの?」「自分はそこまで求めてないんだけど…。」って感覚をお持ちの方、以下必読です。

キーワード:不動産投資は堅実に

どのタイプの不動産投資方法がいいか

不動産投資と一口に言っても、その方法は様々です。不動産には、一棟マンション・アパート、戸建、駐車場、区分マンションなど、色々な物件の種類があります。
はじめに、この中からどの種類の物件にするのかを選びます。そして次に、出資の方法です。ローンを組むのか、現金で購入するのか。物件の種類選びと出資の方法は、互いに密接に関連しているので、まとめてご説明します。

書籍やセミナーなどでよく推奨されているのが、一棟マンション・アパートをフルローン(またはオーバーローン)で購入する投資方法です。この投資方法ですが、リターンが大きい分リスクが高くなります。有利な条件の場合は低金利で借り入れができることから、ある程度リスクは低くなりますが、高属性(高収入、多額の預金、有力な地主など)の方しかそのような恩恵を受けることができません。したがって、ここで目指している投資方法とは目指す方向が違います。

次に見かけるのが、地方一棟アパート再生投資方法です。地方にある賃借人のほとんどついていない中古のアパートを破格で買い、自前で修繕を行うことで投資費用を安く抑えて高利回りを実現します。これは手間がかかるため、普通のサラリーマンが始めるのは避けたほうがいいでしょう。基本的に修繕は自身が行うことが前提ですし、何かあったときにすぐ現地にかけつけることが困難です。また、人口が減ってきている日本において、地方都市は避けたほうが無難です(場所にもよりますが)。いずれにしても、この投資方法を行うことのできる大家さんは限られてきます。

そして、最近のサラリーマン大家さんによく推奨されているのが、中古の区分マンションです。これは現金で購入する分には安全な投資方法だと言えます。管理も比較的簡単です。
ただ、管理費・修繕積立金などの経常費が毎月必ずかかるので利回りがどうしても低くなります。そして、安価な物件であるほどそれは顕著です。
安全に不動産投資を行うという点においては良い投資方法であると言えますが、もう少し高い利回りを目指しましょう。ただし、先にあげた利点のほかにも、現金で購入しやすい、流通しやすいことなどから、場合によってはこの投資方法を選択してもいいと思います。

上記で書いたような不動産投資方法のほかにも、様々なやり方があります。その中で、私が最もオススメする投資方法は、中古の戸建を現金で購入する方法です。金額は500万円~800万円程度で考えましょう。
なぜ戸建を現金で購入するのでしょうか。戸建と区分マンションとを比較します。戸建は一般的に高齢者や家族世帯のほうが多く住むため、区分マンションよりも賃借人の入居期間が長くなる傾向にあります。また、戸建賃貸は、区分マンションと比べると供給量が少ない点で賃借人に選ばれやすくなります。そして、戸建では建物の修繕・改修を自分の判断とタイミングで行うことができますが、区分マンションの場合それはできません。例えば、扉の色を勝手に変えることもできませんし、大規模修繕などの時期もマンションの管理規約で決められています。これは、区分マンションの一番大きなマイナス要因だと言えます。

一方、戸建のリスクとしては、ある程度の築年数が経過しているため大規模な修繕が生じる可能性があり、あらかじめまとまった現金(200万円程度)を常に準備しておくことが必要になります(区分マンションに関しては通常、すでに支払っている積立金で修繕費用をまなかいます)。また、賃借人が出た時の室内の原状回復費用が区分マンションと比較して高額になると言われています。しかしながら、現金を準備しておくことでこのリスクを補うことができるので、対策が立てやすいと言えます。
現金で購入する理由としては2つあります。1つ目は、ローンの返済がないため空室になったとしても現金が手もとから出ていくことはありません。したがって、次の賃借人を探す際にもあせることなく、じっくりと待つことができます。
あまり認識されていませんが、やっかいな賃借人が入居してしまうと、その解決には、屋根の葺き替えや水回りの交換よりもずっとたくさんのお金も時間もかかります。そういったリスクはなるべく減らしましょう。
2つ目は、現金での購入はローンで購入する場合よりも物件が買いやすくなります。場合によってはローンの場合よりも安く買えたりもします。
現金で購入することから、不動産投資で利点の一つと言われているレバレッジ効果が活かせないという点で、疑問を持たれる方がいると思います。しかし、レバレッジ効果が無くても不動産投資は十分に他の投資よりも優れていますし、このレバレッジ効果こそがリスクの大きな原因です。少しでもリスクを下げるという投資方針からは、現金購入は理にかなったものであると言えます。仮にローンの返済ができなくなってしまった場合、金融機関からの経済的な信用は失われてしまい、その回復は容易ではありません。

ここでオススメした不動産投資を実践するためには、まとまった現金が必要です。これだけの額を準備するのは簡単ではありません。しかしながら、それができる方が安全な不動産投資をする資格があると思います。世の中においしい話はありません。まだそこまでの現金がない方は頑張って貯めて下さい。
現金が貯まるまでは勉強をして、知識量と士気を高めておきましょう。
ちなみに、2軒目以降はローンを組んでも構いません。

キーワード:中古戸建を現金で購入

物件選びは慎重に

それでは次に、具体的にどういった物件を探せばいいのでしょうか。賃貸物件で一番大切な要因は何かと聞かれたら、間違いなく立地だと言えます。どのような立地かというと、まずは駅からの距離です。賃貸物件に関して、駅からの距離についてのアンケートは様々な不動産関係会社が行っていますが、賃借人が目安にする時間としては、おおむね10分以内が分かれ目になっているようです。最寄り駅にもよりますが、一つの目安として少なくとも駅から徒歩10分以内の立地の物件を探しましょう。特に賃貸物件では利便性が重視されます。

次にあげられる要因は、周辺の住環境です。賃借人は周辺の住環境を見て物件を探します。やはり住環境の良い場所に住みたいと思う賃借人は、家賃の滞納リスクも少ないと言えるでしょう。

これら2つの要件は地域要因なので、後で変更をすることはできません。浴室の改修やトイレの入れ替え、外壁の塗り替えなど、建物の個別要因は後でいくらでも変更することができますが、新駅ができる可能性は限りなく低く、また、周辺の住環境が変わることもほぼないと言えます。
駅からの距離を10分以内にすることを頭に入れた上で物件探しをしましょう。この物件選びで、不動産投資の成功の可否の9割が決まるといっても過言ではありません。

キーワード:物件は駅距離10分以内

どのように物件を探すのか

とりあえずはインターネットで探しましょう。「楽待」や「健美家」など、たくさんの不動産投資用のwebサイトがあります。不動産投資を行う上で大切なのは勉強ですが、それと同じように大切なのはできるだけ多くの物件を実際に見に行くことです。写真で見るのと実物は違いますし、地域の雰囲気もつかめます。
少しでも気になった物件があれば遠慮しないで仲介業者に連絡してみましょう。通常の仲介業者であれば、親切に案内してくれます。ただし、こちらが見たい物件に案内してくれずに、別の物件を紹介してくる仲介業者には気を付けて下さい。そういった仲介業者は、お客様ではなく会社にとって都合のいい物件を売ろうとしており、不利益を被る結果になります。もちろん、見たい物件を案内してくれた上で、オススメの物件を紹介してくれるのであれば、参考として検討してもいいかもしれません。

経験を積むという観点からいうと、ご自身で物件を探したほうがいいと思いますが、最初は自信がない方もいらっしゃるかもしれません。弊所では予算に応じた物件探しのお手伝いを行っています。実際に不動産を購入することになれば所定の手数料をいただいておりますが、初回のご相談は無料で行っています。まずはお気軽にご相談ください。

さらに詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせページからご連絡ください。